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機動戦士ガンダム外伝THE BLUE DESTINYについて取り扱うブログです。ブルーディスティニーに関するいろいろなコラムを書いています。

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HOMEコラム・設定の歴史あなたが”ユウ・カジマ”だった頃

あなたが”ユウ・カジマ”だった頃

2012-03-17-Sat 03:19:00 │EDIT
※異論反論オブジェクション受け付けます。よろしければコメント欄へどうぞ。










前回の記事以来、過去のゲーム雑誌記事のスクラップを振り返ってはみたものの…普通に攻略記事なので改めて紹介することはなかったです。
まあ、そんな中にも「ちょっとイイ話」がありましたので紹介をしてみようかなと思います。


-----
次の写真は、1997年のセガサターンマガジンより「機動戦士ガンダム外伝3 裁かれし者」の攻略記事。最終回でのコメントです。
(掲載された号はVol.11だったはずですが、ちょっと自信ありません。誰か確認できる方がみえましたら、情報プリーズです)


約3カ月おきにリリースされた一連の「外伝」シリーズの魅力は何なのか。ポリゴンという技術が可能にしたリアルなモビルスーツ?オリジナル・ビデオ・アニメのようなシナリオの連続性?それぞれ意見もあるだろうが、自分は何よりも”ユウを通じた物語との一体感”を挙げたい。
最低限の情報意外は何も設定されていないまっさらな主人公、ユウ。もちろんその他の設定はすべてプレイヤーの想像に頼るところとなる。ところが自分自身がMSを操縦するゲーム部分とドラマ部分の巧妙さがあいまって、ごく自然にユウ=自分というイメージが形成され、あたかも自分が強くてカッコイイ連邦のエースパイロットになった気分になってくる。
ふと我に返るとなんだか浮かれている自分が恥ずかしく思えるが、一方、それでいいのではないかと思ったりもるわけだ。ゲームとは”娯楽作”である。このプレイヤーとの一体感こそが、ゲームでなければ体験できない「外伝」の本質だと思うのだが。




当時のゲームをとりまく空気、プレイヤーの心情、そして外伝のコンセプトを的確に表現した、実に素晴らしいコメントだったので紹介してみました。





…ところで、この記事のユウに関する記述について「なるほど!」と思う方もいれば、「?」と思う方いたのではないでしょうか。

と、いうわけで。

これより「メタ視点による、ユウ・カジマというキャラクターの成り立ち」について、私見を交えつつ簡単に解説をばしてみたいと思います。

(当時の事情を知る方にしてみれば今更な話かもしれませんが、16年の歴史をもつブルーには新規のファンも多いと思いますので、まあ、再確認ということで)





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◆名無しの権兵衛
今でこそユウ・カジマのキャラクター設定は確立した感はありますが、当初、彼は「ゲームプレイヤーの分身」というコンセプトのキャラクターであり、人物設定は必要最低限のものしかありませんでした。

当時、ゲームの説明書に記載されたキャラクター情報は、以下の通り。

外伝1>「開戦直後からモビルスーツ乗りとして訓練を受けてきた。訓練中から、モビルスーツ乗りとして抜群の技能を持っていた」

外伝2,3
「開戦直後からモビルスーツ乗りとして訓練を受けてきた。訓練中から、モビルスーツ乗りとして抜群の技能を持っていた。モビルスーツの実戦データ収集のため部隊に配属されてからも、他をよせつけないハイスコアをマークしている。無口で寡黙な性格」

これだけなんです。
設定資料集の千葉氏のコメントでは、ユウのコンセプトについて以下のように語られています。

本作の主人公。プレイヤーの分身。そのためゲーム中は、まったくセリフがない。キャラクターを作る上で気をつけたことは、なるべく違和感のないキャラにすること。
だれがプレイしても自分だと思えるようなキャラになるように注意しました。
戦う理由は<復讐>(昔の仲間のカタキ)でも、<正義>(平和を守れ)でも、<愛>(マリオンを救え)でも、<義務>(軍部の命令)でも、何でもOKな設定になっています。

(※余談1)

最低限の設定のみ存在する、いわゆる「名無し」も同然のキャラクター、ユウ・カジマ。
ゲームをプレイする”あなた自身”が”ユウ・カジマ”であり、機動戦士ガンダム外伝とは”あなた自身の物語”だったわけです。
(※余談2)

それを踏まえて冒頭に紹介したコメントを読み返せば、ライターの主張…そして、当時の空気も伝わるのではないかと思います。

---
◆コンセプトの消失
ゲーム完結後メディアミックス展開として漫画版と小説版が発売され、それぞれでユウ・カジマというキャラクターが確立します。
以後、他のメディアで『THE BLUE DESTINY』が取り上げられる際は漫画版&小説版をベースとしたユウ・カジマ像が展開されていき、「プレイヤー自身」というコンセプトを離れ、一人のキャラクターとして認知され現在に至っているわけです。
(※余談3)

当初のコンセプトは消失しましたが、まあ、それも仕方のないことかと。
「ユウ=YOU」は一人称視点のゲームだったからこそ可能だったコンセプトであり、また、必然だったわけで
それ以外のメディアに登場する場合際に、一人のキャラクターとして確立していないわけには、いかないですから。
(※余談4)

-----
ざっくりと解説しましたが、まあ、大体こんな感じで合ってるかと。

なお、今回の記事において漫画版、小説版、その他メディアミックス展開を批判する気は、毛頭ございません
それ自体は否定できるものではなく当然の成り行きですし、何より自分はそれらを物凄く楽しんでおりますので。
ただ、「そういう時代もあった」という事を言いたかったのです。


最後に、冒頭の記事の他にもライターの熱いコメントがありましたので、それを紹介して終わりにしたいと思います。


その後のユウ達が、EXAMがどうなったのか。それはこれまでの君の戦い方1つにかかっている。だがそれの結末はゲームを終えた後もなお、我々に”何か”を考えさせるようなものとなっている。この蒼き死神の伝説は、我々がこの戦いを忘れぬ限り、永遠に続くのだろう。

ゲームのエンディングを受けてのコメントでしょうか?
格好良いこと言ってくれるじゃないですか。

そう、あなたが忘れない限り、あなたが”ユウ・カジマ”として戦った日々もまた、永遠なのです。



…16年前。
あなた自身が”連邦のエースパイロット”として…”ユウ・カジマ”として、戦場を駆け抜けた日々は、きっと今でも心に残っているはず。
あの頃ユウに重ねた、こっ恥ずかしいまでの中2病的ヒーロー像
時にはそれを思い出して、布団の中で「うがーっ!」ってなってみるのも、また一興かと。
それもまた、青春の良き思い出であることに違いないはずだから。
(と、なんだかよくわからないこと言って締め)

ええ、自嘲だってばよ。

-----
※余談1
漫画版、小説版のユウは<義務>から<愛>に変わっていった、って感じかな。

※余談2
名前に込められた「ユウ=YOU」からも、それは伺えますね。
…ところで、ユウのネーミングの由来について、明確にスタッフから語られたソースって何になりますかね?
ド忘れしてしまいましたので、誰か知っている方がみえましたら情報プリーズです。

そういえば、外伝2のCMにて、モーリンのセリフで「あなたがブルーに乗るのよ!」というものがありました。

これはユウへ向けてのセリフではなく、額面通り、まさに”あなた”へ向けてのメッセージだったんだなと、と今更ながら気づかされた。
(CM用の録り下ろしであり、本編中にこのセリフは無いですし)


※余談3
漫画版の単行本はゲーム完結後ですが連載はゲームと同時期でした。人によっては漫画版のユウをゲームに重ねていたかもしれませんね。
なお、設定資料集は完結後に発売されており、そこではユウの設定について、説明書よりはもう少し深く掘り下げられていました。

漫画版と小説版をベースに…と書きましたが、現在の形に落ち着くまでちょっとした紆余曲折がありました。
寡黙を通り過ぎて全く喋らないユウが存在していた件です(ギレンの野望とかGジェネのユウ)
ユウというキャラクターの変遷をもっと深く掘り下げてみても面白そうですが、これまた長くなるので別の機会にでも。

※余談4
「ゲームの主人公=あなた」というコンセプト自体は、外伝系をはじめ後の幾つかのゲームに引き継がれていきますね。

あと、補足として…
キャラクター確立後もユウとしてブルーを操縦するゲームはありましたが、それはもうユウというキャラクターのロールプレイなわけで「あなた自身=ユウ」というわけではありませんね。

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「機動戦士ガンダム外伝 ブルーディスティニー」や一部ガンダム外伝系のネタを取り扱ってます。設定の考察よりも、設定の成り立ちや変遷を追ってます。まあ、参考程度に。

一年くらい更新を休んでましたが戻ってきました。

過去記事のは「カテゴリー」の「記事インデックス」、もしくはそれぞれの項目を参照。セガサターンソフト「機動戦士ガンダム外伝」の情報及び過去のブルー関連フィギュア、カード(2004年頃まで)についてはHP:蒼色一号を参照のこと。
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