高山瑞穂氏による漫画版ブルーを、原作ゲームと比較しつつ紹介。
今回は、第2話です。
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FILE2「迎撃」
惨劇の一夜が明けた。
「信じられん!B・D(ブルーディスティニー)がここまでタメージを受けるとは…」
ブルーディスティニーと呼ばれた蒼いジムは、傷だらけになって帰還していた。
技術士官、アルフ・カムラ大尉は予想外の損傷に困惑するも、ブルーにここまでダメージを与えたパイロットに強い興味を示す。
『ユウ…あなたはユウ・カジマ少尉ですね…? 私はあなたを”裁く者”』
ユウは草原に立っていた。木の枝に止まる、一人の天使が目の前にいた。
『あなたの心を解き放ってあげる…あなたを救ってあげる…』
天使が手を差し出す。
『何を言っている!?助けを求めにきたのは君の方だ!』
そう叫んだ瞬間、それが夢だったと気づく。
ユウはミデアに乗り、移動している最中に眠ってしまっていたのだ。
目的の基地に着いたユウたちは、昨夜の謎の蒼いジムとの交戦を上官に報告。調査を依頼するも、なかなか信じてもらえない。
1台のモビルスーツ運搬トラックが基地に入る。ブルーのデータ収集班だった。
そこでアルフは、酷くダメージを受けたジム隊を気にかける。
基地の衛兵は、まるで人体実験のごとく扱われるMS実験部隊、”モルモット隊”だと揶揄する。
基地を離れた崖の上では、3人のジオン兵とニムバスが基地を偵察していた。
蒼いジム隊を追ってきたのだ。
「ヤブを突いて見ましょうか、シュターゼン少佐!」
「その役は、海の連中にでも演ってもらおうじゃないか」
ニムバスは別部隊に情報を流し、基地を襲撃させようと目論んでいた。
基地ではユウたちの部隊に、対ドム戦を想定したとされる新型のジムが補給されていた。
その受領の場で、基地のMSパイロットたちがユウたちを中傷する。
「オレ達はな、スクラップ同然の機体をだましだまし使ってんだ。あんたらを妬む権利はあるんだぜ」
それに対し、ユウは厳しく一喝する。
「9名中5名死亡、1名重症!損耗率55%以上!これがオレ達が昨日残した数字だ!!」
「それでもまだ妬ましいのなら、今すぐ代わってやる!」
普段とは違う、気のたったユウにフィリップは戸惑う。
上官への報告のため、モーリンは昨夜の戦闘記録のデータ整理をしていたが、PCをハッキングされ、蒼いジムに関するファイルが消されてしまう。
おそらく内部のものと思われる犯行に、ユウは自分たちが蒼いジムのモルモットにされたことを確信する。
その時、基地に警報が鳴り響く。
海中より敵MSの機影が多数、確認された。
基地を防衛するジム隊は水際で迎え撃つも、敵MS・ハイゴッグの前に押されてしまう。
劣勢を知り、ユウは新型ジムで出撃しようとする。
フィリップは、トラブル出しもまだ終わってない機体での出撃は危険過ぎるとユウを止める。
しかし、司令部より緊急出撃命令が下ってしまった。
「今日のお前、何か変だぞ。何かこう、死に急いでいるつうか…」
ユウたちは連携して、敵部隊を撃破。基地を守りきった。
しかし、それをジオン兵らは監視していた。
「結局、蒼いヤツはいぶりだせなかったが…あの新型とは一戦交えてみたいとは思わないか?」
「ええ!」
「全く!いい獲物だぜ!!」
ジオン兵は出撃準備を整える。
木陰には、3機のドムが控えていた…
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以下、原作ゲームとの比較を箇条書きで…
◆原作ではブルー1号機暴走後の動向など特に描写の無かったアルフたちデータ収集班が、ユウたちと同じ基地に補給に寄っています。また、それを追うニムバスらが登場。
◆第2話は、原作ゲームのステージ5「エースパイロット」が下地となており、ステージ3「荒野の死闘」とステージ4「ジオンの猛攻」が省略されています。(といってもステージ4と5は舞台が同じですが)
ステージ5ではハイゴッグが最初に登場、それを全て撃破すると敵のエースパイロットとしてドムが3機登場します。
原作でのジオンの目的はエネルギープラントの破壊でしたが、漫画ではその任務はハイゴッグ隊のみ。しかも、ブルー1号機をいぶり出す囮にするため、ニムバスが流した情報で動いていました。
ドム隊の目的は、上記の通り。
◆原作ではハイゴッグのみの部隊でしたが、漫画版では隊長機として角つきのゴッグがいます。
◆ハイゴッグにはオリジナルのマーキングあり。
◆ドム隊のメンバー3人は漫画版オリジナルキャラクター。
右よりグロス、アブラハム、レイバン。
※画像は第3話後のオマケページより。
◆原作では特に名前のなかった連邦軍基地ですが、漫画では「第6方面軍エネルギープラント基地」となっています。
◆ユウたちが受領したジム
見た目はジム寒冷地仕様ですが、漫画では対ドム戦を想定してチューンナップされた新型ジムとして登場。
◆基地守備隊のジム。
こちらは通常のジム。
足の付け根の装甲には部隊マーキングあり。
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次回は第3話「英雄」をお送りします。
君は蒼き死神と戦場を駆ける!
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