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機動戦士ガンダム外伝THE BLUE DESTINYについて取り扱うブログです。ブルーディスティニーに関するいろいろなコラムを書いています。

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HOME[PR]ブルー・書籍漫画版ブルーディスティニー その2

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2024-11-21-Thu 20:35:57 │EDIT
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漫画版ブルーディスティニー その2

2008-10-28-Tue 20:26:31 │EDIT
漫画版のストーリーを原作ゲームと比較しつつ解説。
漫画版オリジナルの要素、アレンジされた要素などに注目します。

漫画版ブルーは、講談社より発行されていたゲーム雑誌「覇王マガジン」にて96年10月号から97年3月号まで連載されており、原作ゲームの1~2巻にオリジナル要素を交えつつストーリーが進んでいきます。
全6話のうち、今回はまず「戦慄のブルー編」より第1話を取り上げてみましょう。

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FILE1 奇襲

U.C.0079、11月。オデッサ作戦の勝利により、地球連邦軍とジオン公国軍の戦いは大きな転換点を迎えていた。
連邦軍は主力モビルスーツ”ジム”を量産し、一気に全面攻撃に打ってでた。
しかし連邦軍はMSの組織的運用のノウハウを習得していなかったため、MS実験部隊を実戦に直接投入しデータ収集を行うという手段をとった。
その日、ユウ・カジマ少尉、フィリップ・ヒューズ少尉、サマナ・フュリス准尉らが所属するMS実験部隊は複数の小隊でジオン軍の基地を襲撃。作戦は順調に進んでいた。
炎上する基地。その様子を見ながらも、戦闘には参加せず離れた場所で待機する1機のモビルスーツがあった。
蒼く染めたジムと、随伴するデータ収集車。ただ待機するだけの任務を、不審に思うパイロット。
車輌では「学者先生」とあだ名されるアルフ・カムラ大尉が不敵な笑みを浮かべていた。

基地では連邦軍が勝利を収めつつあった。そんな中、サマナはビルから、ロケット砲の攻撃を受ける。反射的にビルをマシンガンで撃つサマナ。攻撃を仕掛けたのはジオンの歩兵、まだ14,5歳程の少年兵だった。
人間に対し、あまりにも巨大なモビルスーツ。そのマシンガンによる攻撃は少年兵をすっかり怯えさせてしまった。
「よせ、サマナ。俺たちの任務はジオン兵の殺戮ではないだろう?」
サマナを制止するユウ。しかし、フィリップは
「優等生ぶるなよ。ジオン兵なんて1匹残らず殺しちまえばいいんだ!」
と言い放つ。
その時、先ほど仕留め損ねたザクがユウに襲い掛かった。
サマナはユウを庇うが、敵の攻撃を避けようとして、ビルに倒れこんでしまう。
ジオンの少年兵は瓦礫の下敷きになった。

その瞬間、遠く離れた蒼いジムのパイロットの脳裏に、強烈な映像と叫びが飛び込んだ。
「殺ッチマエ!」「死ニタクナイ!」「殺シテヤル!」
呼応するかのように、突然蒼いジムは立ち上がる。
『EXAMシステム起動プログラム読ミ込ミ終了。臨界点マデ30秒…』
制御の利かないMSに怯えるパイロット。システムの起動に困惑するデータ収集班。
しかしアルフは機体の強制停止をせず「せっかく暴走してくれてるんじゃないか」と、実験を続行する。
蒼いジムは、戦闘の続く基地へと急速に向かって行った。

基地での戦闘も終息しかかっていた時、緊急入電が入る。
「所属不明のモビルスーツが出現、現在交戦中…」
実験部隊のジムを次々と蹴散らしユウたちの前に現れたのは、友軍機であるはずのジムタイプの蒼いMSであった。
瞬く間にサマナ、フィリップ機を葬る蒼いジム。
ユウはコックピットに向けてマシンガンを掃射するが、蒼いジムはコックピットではなく頭を守るという、奇妙な行動をとった。
蒼いジムに押されるユウ。しかし、かろうじて動いたフィリップ機の協力により、
ユウはザクのヒートホークで、コックピットに一撃を加える。
その時、ユウの脳裏にも強烈な映像が飛び込む。
スペースコロニーの残骸、そして宇宙に浮かぶ天使の羽をもつ少女…。
そのままユウは気を失い、蒼いジムは煙幕を張って撤退した。

高速陸戦艇・ギャロップを移動拠点とするジオン軍のニムバス・シュターゼン少佐は、情報局からの伝令を受けていた。
「蒼いMSか、懲りない男だ…」
受け取った数枚の写真には蒼いジムと技術師らしき人物が写っている。
「ただちに追撃する!あの裏切り者には、その罪を己が命で購ってもらう!」
ギャロップのMSドッグには、1台のモビルスーツが不気味に立っている。
「作戦名、”蒼き戦慄(ブルーディスティニー)” 諸君らの奮起に期待する!ジーク・ジオン!」
机に置かれた技術師と少女の写る写真にはナイフが突き立てられていた…。

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原作ゲーム1巻「戦慄のブルー」のステージ1”月下の出撃”、ステージ2”戦慄のブルー”を下地としてマンガ化されています。
原作はユウたちの部隊の視点でストーリーが進んでいたので、襲い掛かるブルー1号機が突然の脅威として描かれましたが、漫画版ではブルー1号機の実験のために部隊を監視するデータ収集班の視点が加えられ、ストーリーに幅を持たせています。
こういった展開ため、原作では2巻「蒼を受け継ぐ者」から登場のアルフが初期から登場しています。
また、ユウたちの部隊がブルー1号機の暴走実験の、2重のモルモットにされたというエピソードは原作ゲームではほとんど触れられておらず、アルフの「あれは、すまなかったな…」という意味深なセリフのみとなっています(※余談1)。
設定資料集でもそのようなことは書いてありません。
しかし、千葉智弘氏の小説(※余談2)では「もしかしたら、オレたちは奴のデータ収集に使われたのかもしれん」というセリフがあります。
原作ゲームでは暗にほのめかす演出のみとしていた部分を漫画版では描写している、ということになります(※余談3)。

また、原作では2巻「蒼を受け継ぐ者」からの登場だったニムバスも第1話から登場しています。
「作戦名、”蒼き戦慄(ブルーディスティニー)”」のセリフ。
意味は違う気がしますが…格好いいので良しとしましょう。

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ユウたちが使用したジムについて(余談4)。

見た目は通常のRGM-79ですが、肩に陸戦型ガンダム系にみられるパーツがあります。



またフンドシ部分も同じく陸戦型ガンダムに近い構造になっています。
(このフンドシ構造は陸ガンのみならずガンダムやジム・コマンド、ジムⅡなんかでもみられる、連邦軍MSでお馴染みの構造ですね。通常ジムの場合は一枚の装甲の真ん中が分割したものになっています)



また、顔、バックパックのデザインも若干違います。
実験部隊用MSだから若干の仕様が違うのか、それとも単に高山氏によるアレンジなのでしょうか?(特に深い意味は無く後者でしょう)


胸にはオリジナルの、龍のマーキングがあります。


冒頭のミデアからの降下シーンでは、08小隊でも使用した使い捨てパラシュートを装備。
原作ゲームではパラシュートなしで降下していました。
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ブルー1号機からデータ収集車に繋がるケーブル。
こちらも原作ゲームにはなかったシーンです。
トレーディングカードのイラストなど、後々、ブルー1号機を描いたイラストなどのモチーフにされていますね。
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頭部を守るシーン。
EXAM発動中はシステムの入った頭部を優先して守るという設定は、原作ゲームにはありません。
しかし皆川ゆか氏による小説版でも同様のシーンがみられるため、もしかしたら裏設定として存在していたのかもしれませんね。
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天使の羽をもつマリオン。こちら漫画版オリジナル要素でしたが、
現在はGジェネレーションシリーズを経て、定着しています。

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今回はここまで。
おかしい…。もっと短くまとめるつもりだったのに長くなってしまった。特にあらすじが…。

次回は第2話「迎撃」をお送りします。
君は蒼き死神と戦場を駆ける!

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※余談1
アルフ役の声優は「Zガンダム」のヤザン・ゲーブル、「∀ガンダム」のギャバン隊長役でおなじみの大塚芳忠氏。
大塚さん名演技が光るセリフで、実に怪しげな感じがステキです。

※余談2
千葉氏の小説とは、原作ゲームのシナリオ担当、千葉智弘氏によって書かれた小説で、講談社より発行の戦慄のブルー攻略本に収録されていました。

※余談3
皆川ゆか氏による小説版ではどうだったか。こちらも原作同様、名言されていません。ユウたちの行動を確かにモニターしていたが、ブルー1号機の暴走で友軍を攻撃してしまったのは、あくまで事故だったと説明しています。
しかし、ミノフスキー粒子が濃い中、どうやってモニターしていたのか?それについてアルフは言葉を濁していた。

※余談
原作ゲームでは全巻を通してジム・コマンドに搭乗していましたが、オデッサ作戦直後のあたりでジム・コマンドを使っているのは早すぎるのではないか?
漫画版のように、序盤は通常のRGM-79ジムに搭乗しているほうがしっくりきます。

この辺の検証は長くなるし今回のテーマとは全く違う話題なので、また別の機会に書いてみたいと思います。

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自己紹介:
「機動戦士ガンダム外伝 ブルーディスティニー」や一部ガンダム外伝系のネタを取り扱ってます。設定の考察よりも、設定の成り立ちや変遷を追ってます。まあ、参考程度に。

一年くらい更新を休んでましたが戻ってきました。

過去記事のは「カテゴリー」の「記事インデックス」、もしくはそれぞれの項目を参照。セガサターンソフト「機動戦士ガンダム外伝」の情報及び過去のブルー関連フィギュア、カード(2004年頃まで)についてはHP:蒼色一号を参照のこと。
メール:tdfuh1abg@hotmail.com(@は半角)
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