ブルー1号機といえば、EXAMが発動すると緑のゴーグルが真っ赤になるのが特徴。
いかにも暴走中といった趣があり、効果的な演出になっています。
この、暴走状態の”赤目”。
実は、原作ゲームでは赤くなっていなかったのです。
今回は”赤目”の設定の変遷を追ってみます。
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まずは原作ゲーム1巻の、ブルー1号機初登場シーンを見てみましょう。
ほら、暴走しているのにゴーグルは緑のまま。
原作ゲーム3巻説明書のイフリート改との対決イラストでも、EXAM発動中にもかかわらずゴーグルは緑。
設定資料集に載ったCGでも同じく緑。
そしてゲーム説明書、設定資料集のどこにも「ブルーはEXAMが発動するとゴーグルが緑から赤になる」といった記述は存在しません。
つまり、
原作ゲーム発売当時は”赤目”の設定は存在していなかったということになる。
しかしながら、注目すべき点が一つあります。
それは、原作ゲーム1巻の説明書にあるゲーム画像。
ここでは確かに、EXAM発動中に”赤目”になっています。
これは一体どういうことだろうか?
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ここで、写真の⑦の部分に注目してみましょう。
原作ゲームでは「HAND.G」と表記されていたハンドグレネード残数の表記が、
”赤目”ブルーの写真では「H.BOMB」となっている。
そして「H.BOMB」という表記は、原作ゲームの開発段階で使用されていた表記なのである(※解説1)。
一番最初の原作ゲーム画像を再び参照して頂きたい。製品版では、確かに「HAND.G」という表記である。
つまり、
原作ゲーム開発中、EXAM発動時のブルーのゴーグルは赤色だったということになる。
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開発中は赤だったのに、なぜ製品版ではEXAMが発動しても緑のままだったのだろうか?
以上の事柄から、次のような仮説を立ててみた。
当初はEXAMが発動するとゴーグルは赤色になるという設定で、ゲームでも”赤目”で登場する予定だった。
そして”赤目”として開発が進められたが、マスターアップするまでに「EXAMが発動してもゴーグルの色は特に変化しない」という設定に変更になった。-----
次回は、1996~97年当時、漫画・小説で展開されたブルーについて踏まえつつ考察してみたいと思う。
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※解説1
1996年当時、ゲームショウ等で配布されていたブルー1巻の体験版で使用されていた表記のため、そう判断させていただく。
体験版については、左のカテゴリー内「ブルー・その他グッズ」の項目内にて詳しく解説しています。
[1回]
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